残像剣 (Infinite Sword Glitch) を発動させた後ダメージ源に向かってバック宙し、それを盾で防ぐと、文字通り宙に浮くことができる。これを使えば通常の方法ではとても届きそうにない場所にも行くことができるようになる。ホバリングは時オカの中で、あるいはゼルダシリーズ全体のバグ技の中でも一二を争うほど有用性の高いバグであると言って差支えないだろう(ムジュラではさらに強力になっている)。
ホバリングをするためにはダメージを盾で防ぐ必要がある。ダメージ源として最もよく使われるのは爆弾やボムチュウだが、一部を除いた敵の攻撃も利用可能である。最初にホバリングを始める時は一定の高さまで上昇する必要があり、この高さが足りないと地上に落ちてしまう。ホバリングを始める時、水平な地面から爆弾 1 つ分のホバリングをするだけでは高さが足りないので注意。
W残像剣発動中は崖に向かって歩いたり走ったりしてもおりることが出来なくなる。この時、さらにそのまま崖に向かって歩き続けると、崖の端に引っかかったような状態になることがある。この現象の仕組みを応用したものが、ボムホバリングや、その他残像剣を利用したホバリング技である。空中で攻撃を盾で防ぐとリンクの動きが止まり、地面に立っている時に似た挙動をする。そしてそのあとその場から動くことが出来なくなる。これはゲーム内部で「段差をおりようとしている」と判断されるが残像剣の効果により通常の落下アクションを発生させることができず、また空中に浮いており歩ける地面もないため宙に浮いて動けなくなるのである。
爆発の仕組みが異なるため、時オカのホバリング方法はムジュラとは大きく異なる。時オカの爆弾にはアニメーションが用意されており、爆発の範囲は最初は小さく、その後 1 フレームごとに範囲を拡大しながら最大の大きさに向かって広がっていく。一方ムジュラの爆弾は爆発すると最初から最後まで一定の範囲にダメージが発生し、爆風の範囲が広がったり変化したりすることはない。こうした根本的な違いがあるため、時オカではまずホバリング自体をどう行うかが課題となり、結果多くのホバリング法が考案されることとなった。
爆弾は範囲を少しずつ広げながら爆発する。したがって、横っとびやバック宙を使おうとすると爆風の広がる速度がジャンプの速度に追い付かず、爆風に接触する前に落下してしまう。この問題を解決するため、加速度を下げるアイテムを使う方法を中心として様々なホバリング法が考案された。やがて加速度を下げるアイテムにはホバーブーツを使うとよいことが判明する。ホバーブーツを装備することによりバック宙の飛距離が縮むため、ホバーブーツを使わない方法に比べて爆弾やボムチュウを使うホバリングが格段にやりやすくなった。また、もうひとつボムホバリングの簡単なやり方があり、こちらは壁を背後においてホバリングする方法である。この方法では壁を使うことによりバック宙の飛距離を縮めている。
1 番簡単なボムホバリングのやり方は、まず残像剣を発動し、ホバーブーツを装備した状態で崖や段差に背を向ける。ホバーブーツを持っていない場合はバック宙の飛距離を縮める必要があるのでリンクの背後に壁がくるようにする。どちらの方法を使っても良い。次に爆弾を取り出す。ここでリンクの動きを観察すると爆弾を取り出す瞬間にリンクの呼吸モーションがリセットされることがわかる。そしてリンクの 2 回目の息を吐くモーションが始まるタイミングで盾のボタンを押して爆弾を落とし、すぐに続けてバック宙をする。タイミングが合っていればこれで宙に浮くことができる。位置は最初よりも高い場所に移動し、また少しだけ後ろ方向にも移動する。これ以降 Z ボタンは離しても良い。あとは同じ要領で必要なだけボムホバリングを繰り返せば良い。
注意:ホバーブーツなしに比べて、ホバーブーツありのホバリングはかなりのフレーム猶予がある。加速度が低いほどバック宙の入力可能フレームが増え、また結果としてホバリングの高さや距離の調整可能範囲も広くなる。いつものブーツでホバリングする場合はホバーブーツを使う場合に比べてタイミングはかなりシビアになり、また高さや距離の調整もききにくくなる。
T2 段ホバリングを使えば水平な床からホバリングを始めることができるため、崖や坂のない場所でホバリングをする時に有用である。やり方はまず、2 つの爆弾を横っとび 1 つ分くらいの間隔をあけて並べる。この時 2 つ目の爆弾を置く時は 1 つ目の爆弾を置いてから 1 秒ほど待ってから置くようにする。Z を押しながら 1 つ目の爆弾をシールドドロップし、1 つ目の爆弾の爆風にぎりぎり巻き込まれない位置までバック走してから 2 つ目の爆弾をシールドドロップするようにするとやりやすい。そして目の前にある 1 つ目の爆弾の前まで歩いて戻り、爆発の瞬間に爆風の上にくるようタイミングを合わせてバック宙する。すると空中に浮くので、ここですぐにもう 1 度バック宙する(2 回目のホバリングをしないと高さが足りず地面に戻されてしまう)。タイミングが合っていれば 2 つ目の爆弾の上に浮く。これで十分な高さまで上昇することになるため地面に戻されなくなる。最初は難しいかもしれないが、すぐに慣れるだろう。水平な地面からホバリングを始める時は毎回使うことになるため、練習していつでも使えるようにしておくと大変便利な技である。
大人でホバリングをする時はホバーブーツが便利である。ホバーブーツは加速が遅いため、ホバリングに使えば簡単にホバリングができるという優秀なアイテムである。ホバーブーツを装備してバック宙をすれぱバック宙の飛距離が縮むため、これだけでボムチュウの爆風を盾に当てられるようになる。ただしボムチュウを落とすタイミングが遅すぎると失敗する。ホバリングをするには普通にバック宙し、それからボムチュウをシールドドロップすれば良い。この時盾のボタンは爆風が消えるまで離さないようにする。水平方向よりも上方向に向かってホバリングしたい場は先にボムチュウを取り出し、それからシールドドロップとバック宙を同時に行う。ホバーブーツを使えば横っとびでホバリングをすることもできるが、爆風を防ぐタイミングが早過ぎるとダメージを受けてしまうため、横っとびをしたら 1 秒以上十分に待ってから盾で爆風を防ぐ。
難易度の高いボムホバリング法である。ブレス法を使う時よりも少しだけバック宙のタイミングを遅らせる必要がある。バック宙の距離が縮まないため、タイミングは非常にシビアである(フレーム単位で正確な入力をしなくてはいけない)。
子供リンクでホバリングをしたいが上記の方法は難しすぎるという場合、パチンコホバリングを使うという選択肢がある。パチンコはバック宙の勢いを止めるために利用する。まず、パチンコを取り出してパチンコを引き(デクの種は無くても良い)、バック宙をし、そしてパチンコを撃つ。重要なのは入力のタイミングで、パチンコを早めに発射すれば上方向に向かうホバリング、バック宙後少し待ってから発射すれば水平方向に向かうホバリングになる。パチンコを撃って水平方向への勢いを止めたら、ボムチュウをシールドドロップし、盾を構え、そのまま待つ。ボムチュウの爆風を盾で防いで宙に浮いたら成功。タイミングはシビアではない。
大人リンクでやる場合はパチンコの代わりにフックショットか弓を使えば同様の方法でホバリングすることが可能。
フックショットやロングフックのエイム機能とバック宙を組み合わせることで、ボムチュウホバリングの飛距離を伸ばすことができる。まず残像剣を発動させて崖に背を向けて立ち、Z を押してフックショットを取り出す。次にフックショットの赤い点が動かなくなるまで、真上に向かって照準を動かす。最後に A を押してバック宙し、すぐに盾を構えてボムチュウを防ぐ。
注意:リンクの周りにオブジェクトが大量に読み込まれているとコントーションホバリングは失敗する。また、いつものブーツ以外のブーツでコントーションホバリングをすることはできない。
ホバリングを使って宙に浮いたら、スティックを少しだけ下方向に倒す。そしてリンクがゆっくり後ろ方向に歩き始め、なおかつ A ボタンの表示は「アタック」のままである状態にする。A を押すとサイドロールが発生し、また、スティックを倒す方向を右や左に変えればアタックする方向を調整することができる。タイミング良くサイドロールからバック宙につなげると、サイドフリップと呼ばれる横方向のバック宙が発生する。サイドフリップを使うとバック宙の軌道が変わることにより飛距離が縮むため、ボムチュウを取り出しシールドドロップすればボムチュウを盾で防ぐことができる(普通のバック宙を使うと盾に爆風が当たらない)。時々サイドフリップは後ろ方向に向かう横っとびになることがあり、この横っとびが出るとホバリングは失敗してしまう。この技はやや難易度が高く、またバック宙の飛距離を縮める方法は他にもあるため、一般的にはホバーブーツを使用できない状況でしか使われない。ただし水平方向への移動には向いており、1 回のバック宙でかなりの距離をかせぐことができるというメリットもある。技のやり方をまとめると、サイドロール、サイドフリップ、そしてその直後にボムチュウをシールドドロップする、という流れになる。シールドドロップは正しいタイミングで入力する必要がある。
ホバリングを使って宙に浮いたら、まずスティックを上に倒し、それから右か左に少しだけスティックをずらす。そしてスティックの角度を調整し、横歩きではなく、スティックを倒した方向に向かってまっすぐ歩く状態にする。そしてボムチュウを取り出しバック宙をすると爆風の端ぎりぎりに盾が当てることができる。また、バック宙の代わりに横っとびを使っても同様にホバリングができる。
64 版では異空間内でボムチュウをシールドドロップするとフリーズしてしまうが、GC 版で同じことをするとフリーズせず、代わりに爆風の範囲が 2 倍に広がる。したがって、通常のバック宙でも爆風を防げるようになるため、上記のホバリング法を使わずにボムホバリングをすることが可能となる。爆風の範囲が広いため、子供時代ならば横っとびでホバリングすることもできる。VC 版の場合はフリーズはしないが、爆風の範囲も広がらない。
注意:既にボムチュウがマップ領域内のどこかに存在している時に、新たにボムチュウをシールドドロップすると GC 版や VC 版でもフリーズする。この現象の原因は現在のところ不明。
乗るとすべる坂の真上をホバリングしようとするとその場ではまってしまう。バック宙や横っとびをすることもできず、時々アタックを発生させることしかできない状態になる。ここから脱出するには剣を抜くか、爆弾などを使ってホバリングを中断しなくてはならない。しかしホバリング中にダウン A バグが発動していればこの現象は発生しなくなる。これは、ダウン A にはすべる坂を普通に登れるようにする効果があるからである。
通常ホバリング中に Z を押すと角度が固定されてしまい、空中でホバリングの角度を調整することはできなくなってしまう。しかしホバリング中に何か(敵・ボムチュウ等)を注目し、そして注目を外すと角度の固定を解除することができ(カメラの調整もできるようになる)、自由に向きを変えることができるようになる。バック宙や横っとびの進行方向を変えるには、角度調整後に注目しなおす必要がある。
ダウン A バグが発動していれば敵やボムチュウを注目しなくてもホバリング中に角度を変えることができる。このホバリングをする時は剣なし状態でやるのが良い。通常ダウン A 状態になるとボタンアイテムが使用不可状態になってしまうが、剣なし状態であれば逆にボタンアイテムが使用可能状態になるからである。必要条件が厳しいためあまり使われる機会は多くないが、試してみるととても面白い技である。
サイドフリップホバリングに似た方法で、サイドロールにバック宙の軌道変更効果があることを利用して、盾に爆風が当たるようにする技である。ジャンプの種類は横っとびとバック宙しかないため、ホバリング中に進める方向は通常後ろか斜め後ろのみであるが、この技を使うとホバリングで前方向に進むことができるため、ホバリングする場所によっては便利な技である。やり方はまず横方向にアタックし、アタックが終わる直前にもう 1 度同じ方向にアタックをする。これによりリンクの向いている方向が変わり、ほぼ真後ろ方向を向くようになる。この時スティック上と A を押すと前方向にバック宙が発動する。
ネールの愛発動中はホバリングをすることができない。ネールの愛発動中に空中で盾に爆風を当てるとホバリングではなく空中で逆滑走が発生し、宙には浮かずに落下する。