逆滑走は現在発見されている方法の中で最も速い移動手段であり、スピードランで使う機会も非常に多い。逆滑走を始めた後ホバーブーツを装備すれば、このスピードを利用して大きな溝を越えることもできる。また、高速度が出るため場所によってはすり抜けを発生させられることもあり、大人でデクの樹に入る時などに利用される。さらにフクロウの会話など、一部のムービーをスキップすることもできる。逆滑走をしながらムービーに入ると特殊な効果が発生することがあり、ガノンのムービーで使えば剣を守る効果も発生する。
逆滑走のやり方はグラウンドジャンプと似ているが、タイミングは逆滑走の方がずっとシビアである。簡単かつ難しい操作なしで逆滑走をするには、まずネールの愛を発動し、グラウンドジャンプ待機状態を作る時と同じ操作をする。その後ダメージを受けると(爆弾・敵などを利用)ネールの愛の効果でグラウンドジャンプ待機状態の代わりに逆滑走が発動する。
しかしネールの愛を使う方法はあまり実用的ではない。ネールの愛の発動ムービーも長く、それ以前にネールの愛を取ること自体に時間がかかる。よってこちらの方のほうが難易度は高いが、より一般的な方法である。必要な物は掴むことができるオブジェクトとダメージ源である。逆滑走に使うオブジェクトとして 1 番よく使われるのは爆弾である。爆弾は掴むことができるオブジェクトであり、なおかつダメージ源としても使えるからである。やり方は、まずバック宙をし、そしてその直後に爆弾がセットされている C ボタンと盾の R ボタンを押して爆弾をシールドドロップする。このようにすると爆弾からアタック 1 回分ほどの距離をとることができ、逆滑走を始めるための良いポジションに立つことができる。この時、アクションアイコンは「つかむ」ではなく「アタック」が表示されていることを確認する。その後 Z と R を押しながら爆弾が爆発する直前まで待つ。そして爆発が始まる 40 フレーム程前のタイミングで A を押してアタックし、もう 1 度 A を押して爆弾をつかむ。成功するとリンクは前方向へアタックし、アタックが終わる直前に爆弾が爆発する。そして爆風によりリンクは高速で後ろ向きに走り始める。逆滑走は発動すると R を離すまで進み続ける。
爆弾を使うもう 1 つのやり方。
連打でアタックを始めるタイミングは非常にシビアなため、安定させるには練習が必要になる。十分に練習すればこの方法ならば 50~80% くらいの成功率で逆滑走を発動させることができる。
バック走をしながら逆滑走をすることも可能である。バック走で目的地に向かいながら爆弾を取り出せるため、その場に留まって逆滑走を発動させる方法よりもさらに時間を短縮することができる。もちろんその場でやる方法よりも少し難易度は高い。やり方はまずバック走をし、爆弾の点滅が早くなったらすぐに爆弾を落とし、その後さらに 1, 2 歩下がる。あとは他のやり方と同様に、爆弾に向かってアタックをし、爆弾を掴む。
逆滑走は物を掴むのと同時に盾でダメージを防ぐことで発動する。爆弾 1 つでやる場合、爆弾が爆発するのと同時に同じ爆弾を掴まなくてはいけないため逆滑走のタイミングは非常にシビアである。しかし爆弾を 2 つ使えば、1 つの爆弾をつかみながら別の爆弾の爆風を利用できるため、逆滑走を発動させられるフレーム猶予を大きく増やすことができる。
爆弾を 2 つ使って逆滑走する場合、まず動画のように爆弾を落とし、最初の爆弾が爆発する直前に A を連打してアタックをし 2 つめの爆弾を掴む。バック走をしながら逆滑走をする場合、最初の爆弾を 3 回目の点滅でドロップし、その後すぐに 2 つ目の爆弾をドロップする。それ以降は爆弾 1 つでやる時と同様の操作をすれば良い。下の動画では爆弾を 2 つ使う逆滑走のやり方が見られる。まず先にバック走をしながら逆滑走する方法を、そのあとに普通の方法を紹介する。
逆滑走は爆弾がなくても、爆弾の代わりとなる掴むことができるオブジェクトとダメージ源があれば発動することができる。掴むオブジェクトには草・ツボ・爆弾花などが利用できる。ダメージ源には盾で防げることと、リンクが転倒しない攻撃であるという条件を満たすものであればほとんどの敵の攻撃が利用できる。条件がそろったら、掴むオブジェクトの前に立ち、Z と R を押す。重要なのはこの後の操作で、前方向にアタックし、アタックが終わる瞬間と敵の攻撃のタイミングを合わせて攻撃を盾で防ぐ。成功すると盾で攻撃を防ぎながら高速で後方に弾き飛んで走り出すことができる。逆滑走発動後も A ボタンの表示は「つかむ」のままになる。この方法で逆滑走をする場合も R を離せば止まる。
持ち上げらない物(グローブ系アイテムを入手する前の爆弾花や草など)を使って逆滑走をすると、スーパースライドテレポートと呼ばれる技を発動させることができる。
この技を行うには、まず条件を満たすオブジェクトを使用して通常通り逆滑走をする。この時オブジェクトが爆風に巻き込まれて壊れないようにすること。逆滑走に利用するオブジェクトが壊れてしまうと掴むアクションができなくなってしまうので、爆弾やボムチュウを使って逆滑走をする場合は注意する必要がある。逆滑走を発動させて滑りだしたら R を離す。すると逆滑走に利用したオブジェクトを掴もうとするためオブジェクトの場所まで戻されることになり、オブジェクトの持ち上げ失敗モーションが発生する。ただし逆滑走で遠くまで離れすぎるとオブジェクトの場所へのテレポートは発生しなくなる。
実はこの技が使われる機会は多い。その理由は、この技には「ワープ直前の高さを維持したままオブジェクトの場所へワープする」というもう 1 つの性質があるからである。したがって、逆滑走で丘や坂を登ったあとテレポートで戻ると、掴むオブジェクトの真上に移動することになる。そして逆滑走の前に残像剣を発動させておけば、テレポート後宙に浮くことができる。このテクニックは闇の神殿侵入などに利用することができる。さらに、坂をおりた後にテレポートで戻ればオブジェクト下の異空間に入ることができる。このテクニックも時々使われることがあり、特に異空間の下に水があって泳げるような場所では役立つことが多い。